【特別企画】 恐竜好きが紡いだGGJ&TGSスカラシップと「好きを伝える力」

INTERVIEW
恐竜の様子

東京ゲームショウで感じた「同志」への想い

広ユニ ナカオク 広ユニ ナカオク
沼田さんは、IGDA日本(国際ゲーム開発者協会日本支部)のスカラーシップ(奨学金制度)を利用して東京ゲームショウ(TGS)に参加されたそうですね。これはどのような経緯だったのですか?

IGDA日本

TGS 2025 スカラーシップ体験レポート①沼田 理貴

総合学園ヒューマンアカデミー広島校 ゲームカレッジ プランナー専攻2年の沼田理貴です。今回、IGDA日本様のスカラーシップに採択していただき、東京ゲームショウ(TGS)2025に4日間、出展者として参加させていただきました。

沼田さん 沼田さん
きっかけは BitSummit Game Jam 2025 でした。
Bitsummit 2025の展示風景
沼田さん 沼田さん
そこで同じチームになったプランナーの方から「こういう企画があるよ」と教えてもらったんです。 日本最大級のTGSという場で自分のゲームを出展できるのは、自分のためになると思いましたし、何より多くの人からアドバイスや意見をもらえるチャンスだと思って申し込みました。
広ユニ ナカオク 広ユニ ナカオク
実際に参加されてみて、いかがでしたか?
沼田さん 沼田さん
まず、インディーゲームのブースがすごく広くて、今とても盛り上がっているなという印象を受けました。 ただ、意外だったのが「恐竜のゲームを出しているところがほとんどなかった」ということです。「これだけ広いのに、恐竜ゲームがないなんて」と驚きました。
広ユニ ナカオク 広ユニ ナカオク
おや、それは意外ですね。 ビジネス的な視点で見れば、ライバルがいない「ブルーオーシャン」だとも捉えられますが、沼田さんはどう感じましたか?
沼田さん 沼田さん
ビジネス面で言えば、確かに「ハマれば独占できる」チャンスかもしれません。でも…
広ユニ ナカオク 広ユニ ナカオク
…でも?
沼田さん 沼田さん
僕としては「お金を稼ぎたい」という気持ちよりも「恐竜を知ってほしい」という気持ちの方が強いんです。だから、ライバルがいないことを喜ぶというよりは、「恐竜の魅力を知っている人がまだ少ないんだな」と少し残念に思いました。 ライバルが増えるというよりは、恐竜好きの「同志」が増えてほしい。そういう感覚の方が強いかもしれません。
広ユニ ナカオク 広ユニ ナカオク
「ライバル」ではなく「同志」が増えてほしい。ですか。
沼田さん 沼田さん
YouTubeなどを見ていると最近は恐竜ゲームも少しずつ増えてきてはいるんですが、TGSのような大きな場に出てきていないということは、まだまだその魅力を伝えきれていないのかなと感じました。だからこそ、より一層「自分が作っていかなきゃ」という気になりましたね。

海外の学生から受けた刺激と「覚悟」の違い

広ユニ ナカオク 広ユニ ナカオク
TGSのスカラーシップでは、海外の学生さんたちとも交流があったと伺いました。山根先生、今年は特に海外からの参加者が多かったそうですね?
広ユニ 山根信二 広ユニ 山根信二
ええ、今年は過去最大規模の海外勢が来ていましたね。 彼らと日本の学生が交流することで、学校の中だけでは得られない経験をしてほしいという狙いもあります。
広ユニ ナカオク 広ユニ ナカオク
沼田さんは海外の学生さんとお話しされて、何か違いを感じることはありましたか?
沼田さん 沼田さん
はい。スカラーシップが終わった後に食事に行ったり、ブースで話したりしたんですが、一番驚いたのは「就職活動」に対する考え方の違いです。 日本だと「新卒一括採用」という枠組みがありますが、海外にはそれがないんですよね。
広ユニ ナカオク 広ユニ ナカオク
海外のゲーム会社では、日本以上に即戦力が求められているということでしょうか?
広ユニ 山根信二 広ユニ 山根信二
まさにその通りで、海外では新卒採用という枠がないため、学生であっても中途採用のベテランと同じ土俵で枠を争わなければなりません。 だからこそ、学生のうちから実績を上げることを非常に重視しています。最近の海外の学生は、「まずはインディーゲームを出して実績を作り、その後にゲーム会社へ行く」というキャリアパスを考える人も増えていますね。
沼田さん 沼田さん
そういった話を聞いて、「海外の学生はすごいな」と圧倒されました。 自分のゲームを作る、実績を作るということに対するハングリー精神が全然違うなと。
広ユニ 山根信二 広ユニ 山根信二
彼らは在学中から、長期的に自分のキャリアを考えていますからね。 例えば「副業ができるゲームスタジオに就職して、週に1日は自分のインディーゲーム開発に充てる」といった具体的な戦略を持っている学生もいます。そういったアクティブな姿勢に触れられたのは、沼田くんにとって非常に良い体験だったと思います。